葉山の店舗で自家焙煎を行うコーヒーbeansショップ
~毎日の暮らしにちょっとした彩りを 家飲みコーヒー始めませんか~

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2018/03/02 14:36

前回は焙煎度合いについてコーヒーの選び方をご紹介しましたが、

今度はさらに、産地に踏み込んで選んでいきましょう。



その前にまず、「コーヒーの味わいの方向」を3つに分けました。

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しっかりとしたコクでスッキリしたタイプ

②渋みや苦味のあるしっかりとしたタイプ

③フルーティな酸味があり、ある程度しっかりしたタイプ

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嗜好により他にもあるかと思いますが、大まかに分けるとこうなるかと思っています。

甘みはすべてに備わっている前提です。


そして、浅煎りのコーヒーは省きました。


というのも、浅煎りの場合は酸味の方が際立ってしまうので、

産地の特徴よりも焙煎度合いの影響が大きいためです。


※③はフルーティな酸味の特徴が焙煎由来ではなく産地由来であり、

深く煎っても酸味がきれいに残るものとしました。



この3方向の味わいから、産地を選んでいきましょう。


ちなみに、コーヒーの産地はコーヒーベルトと呼ばれる赤道付近に集中し、

アジア・アフリカ・中南米にまたがっています。

平均気温22℃程度、年間降雨量1200〜1600mm程度、そして標高のあるところが多いです。




<< ①しっかりとしたコクでスッキリしたタイプ >>


深煎りのコクがありながら苦味もそれほどなく、酸味も少なく、

後味がクリーンでスッキリしている。


これは中米でよく見られ、特にグアテマラにこういったコーヒーが多いです。


標高が高いところで育った豆ほど強く、深煎りでも豆が崩れず苦味が出ません。

寒暖差の激しい環境が強いコーヒーを育てているようです。

そのため、標高の高いところの方が深煎りに合うコーヒーが多いのです。


ですが標高が低いところでも、似たような味わいのコーヒーもあります。

ジャマイカのブルーマウンテン・ハワイのコナコーヒーです。


グアテマラほど深くは煎れず、そこまでコクは出ませんが、

酸味が少なくマイルドな味わいで飲みやすく、昔から日本人に愛されてきたブランドです。


この2つは産地というより「ティピカ」という品種の影響が大きいでしょう。


他の国では「ティピカ」に特化して生産するところが減ってきており、

このティピカの代名詞となるのがジャマイカとハワイなのです。

ただ、どちらも産地特有の理由から、なかなかの高額になってしまうようです。


<対象産地>

グアテマラなどの中米

ジャマイカ・ハワイのティピカ種



 << ②渋みや苦味のあるしっかりとしたタイプ >>


深煎りについてくる苦味。

焙煎で焦げた苦味ではなく、豆本来の個性に苦味や渋みを持っているもの。


これはインドネシア・ブラジルで多く見られます。


インドネシアは、スマトラ式という独自の精製方法からか、

木や草、土の香りがスパイシーな渋みを作り出しています。

アーシーな香りとも言われています。


そして、ブラジルは土やナッツが焦げた香りがするものが多く、

酸味が少なくその分甘みが強調されるコーヒーが多いです。


<対象産地>

インドネシア・ブラジルなど



 <<③ フルーティな酸味があり、ある程度しっかりしたタイプ >>


深く煎っても残るフルーティな酸味。

アフリカのコーヒーの多くがこれに当たります。


コーヒー発祥の地、エチオピアをはじめ、ケニア・タンザニア・ルワンダなどの標高の高いところで、

きれいな酸味を残すコーヒーが多いです。


そして、中米にもこれに当たるコーヒーが存在します。

前述した通り、標高が高いところで育ったコーヒーは、深く煎っても酸味などの特徴を残す強い豆になります。


<対象産地>

エチオピア・ケニア・タンザニア・ルワンダなどアフリカ諸国

パナマ・コスタリカなどの中米


とはいえ近年の中米は、各農園での取り組みの影響が大きく、

産地より農園ごとに違いがあると思った方が良いでしょう。



以上をまとめてざっくりいうと、


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①しっかりとしたコクでスッキリしたタイプ

グアテマラ・ジャマイカ・ハワイ


②渋みや苦味のあるしっかりとしたタイプ

インドネシア・ブラジル


フルーティな酸味があり、ある程度しっかりしたタイプ

アフリカ諸国

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を選んでみると、また好みに近づくと思います。

ぜひ、当店のラインアップからもお試しください。